YouTube運用を始めるとき、「社員で作れば費用を抑えられるのか」「運用代行に任せれば手間がなくなるのか」と迷うことがあります。判断するには、外へ支払う金額と、社内で使う時間の両方を見る必要があります。
内製と外注のほかに、企画・撮影を自社で行い、編集だけを依頼する方法もあります。この記事では、企業の継続的なYouTube運用を想定し、3つの方法の向き不向き、役割分担、社内工数の見積もり方を整理します。
この記事のポイント
社内で続けられる仕事を残す。
専門知識や出演・監修は自社で担い、時間や技術が足りない工程を外注する考え方が基本です。担当者の確保、毎月使える時間、求める品質から、内製・外注・一部外注を選びましょう。
YouTube運用は、内製・外注・一部外注を運用体制で選ぶ
内製の強みは、現場の情報や社内の知識を企画へ取り込みやすいことです。一方で、日常業務と兼任する場合、撮影や編集の時間を毎月確保できるかが課題になります。担当者が不在のときにも続けられる手順が必要です。
外注では、依頼範囲に応じて企画・撮影・編集・運用を任せられます。ただし、商品情報の提供や出演、内容の正確性の確認までなくなるわけではありません。社内の確認担当が決まっていないと、外注しても公開待ちの動画が増えることがあります。
一部外注は、得意な工程を社内に残す方法です。たとえば現場で撮影できる会社が編集を任せたり、制作担当はいるものの企画・分析に困っている会社が伴走支援を利用したりする形が考えられます。
| 方法 | 向いている状態 | 事前に決めること |
|---|---|---|
| 内製 | 担当者・制作時間・学習時間を確保できる | 担当者不在時の対応、公開頻度、品質基準 |
| 外注 | 制作や運用の実務を外部に任せたい | 社内窓口、確認期限、外注範囲と費用 |
| 一部外注 | 社内でできる工程と難しい工程が分かれている | 素材の受け渡し、作業の境界、進行管理 |
YouTube運用を外注しても、社内の出演・監修・確認は必要
「すべて任せる」という言葉だけで進めず、工程ごとに担当を決めましょう。とくに専門的な商品説明や、顧客情報を含む撮影では、社内側の確認が欠かせません。
| 工程 | 外部に相談できる仕事 | 社内で担う仕事 |
|---|---|---|
| 目的・企画 | テーマ提案、構成・台本の作成 | 事業目標、よくある質問、商品情報の共有 |
| 撮影準備 | 撮影計画、必要な画や機材の整理 | 出演者・場所の調整、撮影可否の確認 |
| 撮影 | カメラ・音声、進行、話し方の補助 | 出演、現場案内、実演への協力 |
| 編集 | カット、テロップ、図解、音の調整 | 専門用語、数値、表現の確認 |
| 公開 | タイトル・概要欄、投稿・公開設定 | 最終承認、リンク先の準備 |
| 改善 | 視聴データの整理、次回企画の提案 | 問い合わせ・営業現場での反応の共有 |
一般的な分担例です。実際の担当範囲は、依頼先と契約内容によって異なります。
社内では、最終承認者と日々の窓口を決めます。複数の部署が関わる場合は、確認内容を一度まとめてから返すと修正の往復を減らせます。出演する人と、表現を承認する人が別なら、その流れも撮影前に共有しましょう。
YouTube運用の費用は、外注費と社内工数を合わせて比べる
内製では、外注費がかからなくても、社員の制作時間や機材・編集ツールの費用が発生します。外注では、見積もりに加え、打ち合わせや確認に使う時間を見込みます。
以下は計算方法を説明するための仮定です。市場相場や平均工数ではありません。月4本を制作するケースを想定し、社内の時間単価を3,000円と置いています。
| 方法 | 外部支出の仮定 | 社内工数の仮定 | 工数換算込みの合計 |
|---|---|---|---|
| 内製 | ツール等:1万円 | 60時間 × 3,000円 =18万円 | 19万円 |
| 編集のみ外注 | 編集:2.5万円 × 4本 =10万円 | 30時間 × 3,000円 =9万円 | 19万円 |
| 企画・制作・運用を外注 | 委託費:15万円 | 15時間 × 3,000円 =4.5万円 | 19.5万円 |
比較の説明用に置いた数値です。各社の見積もりや必要工数を示すものではなく、初期費用・機材購入・別途諸経費なども含めていません。外注方法ごとの成果や品質が同じになることも意味しません。
この例では、外部支出は増えても、工数を含めた負担の差は小さくなります。逆に、社内に制作経験者と時間の余裕があれば、内製の負担は下がる可能性があります。まず1本で実際に使った時間を記録し、自社の数字に置き換えてみてください。
初期費用がある会社とない会社では、初月と継続月の支払いが変わります。別途諸経費がかかるかも確認し、比較する期間をそろえましょう。詳しい価格帯は、YouTube運用代行の費用相場・初期費用で整理しています。
月4本を続けるなら、撮影日と確認日を先に決める
内製でも外注でも、月の本数だけを決めてしまうと、出演者の予定や社内確認で止まりやすくなります。撮影できる日、初稿を受け取る日、社内で確認を返す日を先に決め、その範囲で作れる企画を考えましょう。
たとえば、よくある質問への回答を複数本まとめて撮るなら、事前にテーマと話す順番を整理できます。一方、現場密着や複数拠点の取材では、まとめ撮りが難しいこともあります。撮影を集約すること自体を目的にせず、必要な内容が伝わるかで判断します。
止まりやすい工程の整え方
- 企画が決まらない:営業や採用担当が受けた質問を集める
- 撮影が延期になる:出演者・場所・予備日の候補を先に確保する
- 編集に時間がかかる:テロップや図解のルールをそろえる
- 確認が戻らない:確認窓口と返答期限を予定表に入れる
- 公開後に振り返れない:月の打ち合わせで次に変える点を決める
最初から無理な本数を約束するより、制作・確認が一巡する流れを作ることが大切です。制作期間だけでなく、社内確認の時間も含めて予定を組みましょう。
一部外注や内製化に切り替えるなら、素材と手順を残す
最初は外注し、社内に経験がたまった段階で一部を内製に戻す方法もあります。その可能性があるなら、開始時から台本・素材・完成動画の保管場所と、引き継ぎに必要な情報を決めておきましょう。
とくに編集プロジェクトやサムネイルの元データは、完成動画とは別の納品物になる場合があります。受け渡しの可否、費用、使うソフト、フォントや音源の利用条件まで確認すると、移行時の作業を見積もりやすくなります。
チャンネル管理は、特定の担当者のパスワード共有に頼らず、YouTube Studioの権限機能で担当業務に合うアクセス範囲を設定します。担当変更や契約終了の際に、誰が権限を確認するかも社内で決めます。
また、再生回数だけを引き継ぐのではなく、反応があったテーマ、使った説明、営業での使い道も残しましょう。YouTubeアナリティクスで確認できるクリック率や総再生時間などと、社内で得た反応をあわせることで、次の担当者が企画の意図を理解しやすくなります。
YouTube運用の内製・外注でよくあるご質問
編集だけの外注でもよいですか?
企画と撮影を自社で継続できるなら、選択肢になります。素材を渡す形式、台本・編集指示の準備、サムネイルや投稿を誰が担当するかを決めてください。編集の依頼だけで、企画や運用全体が含まれるとは限りません。
外注すれば、社内担当者はいらなくなりますか?
連絡や承認を行う担当者は必要です。撮影の調整、商品情報の提供、専門的な内容の確認、公開可否の判断など、自社でしかできない仕事が残ります。その工数も含めて体制を決めましょう。
初めは内製して、難しくなってから外注できますか?
対応可能な範囲は依頼先によりますが、既存の素材や運用状況を共有して相談する方法があります。どの工程に何時間使っているかを記録しておくと、外注すべき仕事を整理しやすくなります。
いつ外注の効果を判断すればよいですか?
制作工数、品質、運用の成果では確認する時点が異なります。工数や進行は制作ごとに振り返り、視聴データや事業への貢献は、目的と検討期間に合わせて確認します。一律に短期間で成果が出ると決めず、開始前に評価の方法を合意してください。
社内に残す仕事と、任せる仕事を一緒に整理します
ファインドユニークでは、月4本・撮影込みのYouTube運用プランを月額15万円(税別)でご案内しています。企画・撮影・編集・投稿・分析まで対応し、月次レポートと月1回の打ち合わせを含みます。
自社で企画・撮影を進められる場合は、YouTube動画の編集のみ、1本2万5,000円(税別)からご相談いただけます。運用プラン・編集のみともに各動画は完成10分以内、元素材15分目安、修正2回まで。撮影地域や時間などの詳細条件は相談時にご案内します。
初期費用の有無や、別途諸経費がかかるかは、お見積もり時にご確認ください。御社で確保できる時間と、制作したい内容を伺い、必要な担当範囲を整理します。
依頼先を比較したい方は、YouTube運用代行会社の選び方もあわせてご覧ください。
