BtoBマーケティングを外注するメリットとは?支援先の選び方、費用相場を解説
「BtoBマーケティングを実施したいがノウハウがない」
「外注・支援を検討すべきか、社内で頑張るべきかわからない」
上記のような、疑問を抱いている方は多いのではないでしょうか。
BtoBマーケティングは、リード獲得や顧客育成、売上拡大を目指す企業にとって重要な施策です。しかし、専門知識やリソースが求められるため、自社だけで対応するのは難しいケースも少なくありません。
そのような企業におすすめなのがBtoBマーケティングの外注や支援サービスの活用です。
今回は、BtoBマーケティングを外注することで得られるメリットや、依頼先を選ぶ際のポイント、費用相場などについて幅広く解説します。
効率的に成果を上げたいと考えている企業担当者の方は、ぜひ参考にしてみてください。
BtoBマーケティングを外注する必要はあるの?
結論からいうと、BtoBマーケティングは外注したほうが良いと言えます。企業ごとにマーケティング領域のノウハウの有無、リソースの余裕などが異なるためです。
とはいえ、基本的にBtoBマーケティングは、専門性の高い領域であるため、外注が基本とされています。BtoBマーケティングの分野は、企業のニーズに合わせた手法で、リードを獲得し、顧客へと育てていく過程が求められるためです。
むやみに自己流で進めると、効果が得られない可能性があり、リスクが高いといえます。場合によっては、ターゲットへの誤ったアプローチによって、顧客離れを招くなど、逆効果に至る可能性もあるでしょう。
また、BtoBマーケティングは、継続的なデータ分析や戦略の見直しが必要です。人的リソースに余裕のない企業の場合、担当者の負担が大きくなりやすいため注意が必要です。
外注を活用することで、プロのノウハウを取り入れられるうえに、リソース不足で施策実施が後回しになってしまう心配もありません。
効率的で、効果の高いマーケティング活動を実現できるでしょう。
BtoBマーケティングを外注する6つのメリット
BtoBマーケティングを外注するか否かで迷ったとき、気になるのが「そもそも外注したらどのようなメリットが得られるのか」ではないでしょうか。
そこで、ここからは、BtoBマーケティングを外注するメリットをご紹介します。とくに注目したい6つのメリットにフォーカスして解説していくため、外注するか内製で対応するかを悩んでいる方は参考にしてみましょう。
プロの専門知識を活かした戦略設計や施策の実行ができる
BtoBマーケティングを外注するメリットとして、まず挙げられるのが「プロの専門知識を活かした戦略設計や施策の実行ができる」です。
マーケティングのプロは、効果的な戦略やターゲットへのアプローチ手法などに精通しています。新しいノウハウを活用したり、成功事例をもとにした施策立案も行ってくれるため、自社で対応するよりもターゲットからの反響を得やすいといえます。
BtoBマーケティングの効果を期待したい企業にとって、マーケティング専門の会社に依頼することは、必要な選択肢と考えられるでしょう。
費用対効果が高い
BtoBマーケティングを外注することで、費用対効果が高い施策を実施できます。外注すると初期費用や月額費用がかかるものの、専門家の知見を得られるため、かけたコスト以上の効果を得られる可能性が高いです。
実際、適したアプローチやリード育成は、専門会社だからこそ実現できる領域でしょう。想定していたよりも高い効果を得られたといった声も多く、当初は短期契約の予定だったものを長期契約へと切り替えるケースも多いです。
見積額を見ると「高い」と感じてしまいますが、長期的に見ると意外にも少ない投資であることも珍しくありません。
マーケティングに必要なツールのアドバイスが得られる
BtoBマーケティングを外注するメリットが「便利ツールに関するアドバイスが得られる」です。マーケティング会社は、マーケティングオートメーションや分析ツール、CRMなど、多岐にわたる便利ツールの知識を持っています。自社の状況に合ったツールの導入や使い方を提案してくれるため、「どんなツールを使えばいいのかわからない」といった企業にもおすすめです。
また、既に導入済みのツールがある場合でも、既存ツールを活用しながら施策を進めてもらうことが可能です。ツールを変更する必要がないうえに、ツールの持つポテンシャルを最大限に引き出して施策を実施できます。
専門性の高いリソース確保につながる
BtoBマーケティングを外注するメリットの一つが「専門性の高いリソース確保につながる」です。
マーケティング活動の外注は、単純に人手を増やすことだけがメリットではありません。専門業者ならではの知識と経験を持つプロを活用できるため、施策の効果が期待できます。
仮に、自社で専門的な人材を育成することとなった場合、採用コストといった金銭的なコストだけでなく、育成にかかる時間的コストも大きくなりやすいものです。
リソースが限られる中小企業としては、自社で新たな人材を確保・育成するのはハードルが高いのではないでしょうか。
外注なら、金銭的・時間的コストを抑えながら、プロの技術力でマーケティング施策を実施できるため、「予算に余裕がない」「人を育てる余裕がない」といった企業こそおすすめの選択肢です。
客観的な視点での改善提案を受けられる
BtoBマーケティングを外注するメリットとして、「客観的な視点での改善提案を受けられる」が挙げられます。自社だけでマーケティングを進めていると、どうしても既存の手法や内部の視点に偏りやすいものです。場合によっては、新たな課題や改善点を見落とすこともあるでしょう。
しかし、専門のプロであれば、マーケティングに精通する人材としての視点から分析を行い、自社だけでは気づけない改善案を提案してくれます。そもそも、マーケティングは顧客へのアプローチを行う活動であるため、外部の視点を取り入れることは重要です。結果的に、外注は必要な選択肢であるといえるでしょう。
本業に専念できる
担当者自身・企業が本業に専念できるのは、BtoBマーケティングを外注するメリットの一つです。マーケティングは、リード獲得からコンテンツ制作、データ分析まで多岐にわたり、時間も労力も要します。
仮に、自社ですべてのマーケティング活動を実施する場合、本来注力すべき業務が圧迫されることも少なくありません。結果的に本業が遅延してしまったり、本業との平行によってマーケティング活動も本業も進行に問題が生じてしまったりする可能性があります。
BtoBマーケティングを外注すれば、あらゆる業務を専門家に任せることが可能であるため、無理なスケジュールやタスクに振り回される心配もありません。
担当者の負担軽減につながる点は、BtoBマーケティングを外注する魅力といえるでしょう。
BtoBマーケティング支援会社の種類
一口に「BtoBマーケティング支援会社」といっても、いくつか種類があります。主に「コンサル型」「代行型」「コンサル型+代行型」の3つです。それぞれ、どのような特徴があるのか、詳しく見ていきましょう。
コンサル型
BtoBマーケティング支援会社の種類として、「コンサル型」があります。コンサル型は、BtoBマーケティングの戦略立案や見直しを専門とする企業におすすめです。支援の内容としては、主に現状分析や課題の抽出のほか、マーケティング全体の設計などが挙げられます。
コンサル型の支援会社は、データや市場の状況分析を得意としていて、BtoB特有の購買アクションやターゲットの特性にもとづいた施策の提案が可能です。また、戦略の策定だけでなく、必要に応じて実行段階へのアドバイスや進行管理までサポートするなど、幅広い支援が受けられます。
ただし、コンサル型の場合、あくまでも「コンサル作業」がメインであるため、施策における実行支援は行っていない場合がほとんどです。そのため、課題や戦略について共有されたら、別の業者に実際の施策実施を依頼する必要があります。
代行型
代行型の支援会社は、システムの導入やコンテンツ制作、Webサイト制作、広告運用など幅広く対応しているのが特徴です。主に施策の実行をメインに担っているため、リソースが不足している企業にはとくにおすすめといえます。
コンサルとは異なり、戦略立案や分析を中心としているわけではなく、主に「実務」の部分を担っています。専門的なスキルを持つプロが施策を進めるため、クオリティを維持しつつ高い業務効率での実行が可能です。
ただ、代行型の支援会社の場合、評価が「施策の評価」に留まりやすいのが難点です。施策の達成状況や、進捗状況等がフォーカスされやすく、本来の目的である「どれだけ受注が得られたか」「SEO対策によるリードが、SEO対策以外のチャネルよりも受注率が高いのか」などが評価しにくいのです。
代行型の支援会社を選ぶ際には、自社で評価を実施するか、後述する「コンサル型+代行型」の支援会社を選ぶ必要があります。
コンサル型+代行型
コンサル型+代行型の支援会社は、戦略立案から実務の代行までを一貫して依頼できるのが特徴です。
コンサル型+代行型は、一社でほとんどのマーケティング施策を担うため、依頼先をまとめられるのが魅力です。戦略立案から施策実施までをすべてまとめて引き受ける分、マーケティング活動全体を俯瞰しながら、スムーズに進めてもらえます。
近年では、戦略と実務の一体化を重視する企業が増えているため、コンサル型+代行型の支援会社も多くなってきています。一社にまとめてマーケティング活動を依頼したい企業にとって、おすすめの相談先といえるでしょう。
BtoBマーケティングの外注先を選ぶ際のポイント
BtoBマーケティングに対応している企業が多いため、「どこに依頼すべきか」と悩む企業担当者は非常に多いです。BtoBマーケティングに対応している企業によって、蓄積しているノウハウやサービス内容、サービスの質などは大きく異なります。そのため、正しい外注先の選び方を把握したうえで依頼先を検討しなければなりません。
ここからは、BtoBマーケティングの外注先を選ぶにあたって、おさえておくべきポイントを詳しく解説していきます。
コンサル(戦略・設計)と実行支援、どちらのサポートが欲しいか明確にする
BtoBマーケティングの外注先を選ぶ際には、コンサルと実行支援のどちらをサポートしてもらうのか明確にしましょう。マーケティング支援会社には、戦略立案や課題分析を専門とするコンサル型や実務を代行する代行型、それぞれのサービスを提供する会社があります。自社が求める支援内容を明確にしないと、外注先と目的の認識がずれたり、期待した成果が得られない可能性があるため注意が必要です。
たとえば、全体戦略の見直しが必要な場合はコンサル型を選ぶのが適していますし、日々の施策実行をスムーズに進めたい場合は代行型がベストでしょう。
仮に、両方のサポートを視野に入れているのであれば、総合型の支援会社を検討するのが最適です。
BtoBマーケティングを外注する前に、そもそもどのようなサポートを受けたいのかを明確にすることが重要です。
実績や成功事例を確認する
BtoBマーケティングの外注先を選ぶ際には、実績や成功事例を確認してください。これまでの実績や成功事例は、外注先の実力を測るためのヒントになります。
特に、自社と業界や規模が似ている企業の事例がある場合、その支援会社が自社の課題に適した施策を提案・実施してもらえる可能性が高いです。
また、具体的な事例を確認することで、提案された施策が現実的かどうか、期待する成果が得られるかも判断しやすくなります。
契約前に実績をしっかり確認し、自社にとって最適な依頼先を探してみてください。
自社業界に知見があるかを確認する
BtoBマーケティングの外注先を選ぶにあたって、重要なのが「自社の業界に知見があるのかを確認する」ことです。自社の業界に知見がある専門会社は、特有の習慣やターゲットのニーズに精通しています。そのため、より効果的な施策が期待できるのです。
実際、業界のトレンドや競合動向を踏まえた戦略を提案できるため、成果に直結しやすいのが特徴です。
仮に、建築業界の会社がマーケティング会社を選ぶのであれば、「建築関連の実績が豊富」「建築業界向けに施策を提案している」「社内に建築関連に精通した人材がいる」といったポイントをおさえた会社を選ぶとよいでしょう。
外注先の業界理解の深さは、施策の成功を大きく左右するといっても過言ではありません。依頼先を選ぶ際には、経験や実績をしっかり確認し、自社の目標達成に最適か否かを慎重に考えてみてください。
コミュニケーションの体制を確認する
コミュニケーションの体制を確認することは、BtoBマーケティングの外注先を選ぶうえで必須と言っても過言ではありません。日頃のやり取りがスムーズでないと、施策の進捗や課題対応に遅れが生じ、トラブルに繋がる可能性があるからです。
特に、どのようなコミュニケーションスタイルを取るのかを事前に確認しておくことで、双方の事情を把握しておくことができるでしょう。結果的に、誤解を防ぎ、円滑に連絡のやりとりが可能です。
また、コミュニケーションの頻度や対応スピードも確認しておくことが大切です。例えば、「問い合わせには〇時間以内に返信する」などのルールを明確にしておくことをおすすめします。いつまでに返事が来るのか、ある程度分かるため、催促の手間・時間を省けます。
なお、定例ミーティングの有無や、進捗報告の頻度についても事前にすり合わせしておくと良いでしょう。どのような形で情報共有があるのかを明確にすることは、トラブル回避につながるため、あらかじめ明確にしておくことが重要です。
提案内容が具体的であるかを確認する
企業が外注先を選ぶ際に、ぜひ注目してほしいのが「提案内容が具体的であるか」です。漠然とした提案では、自社がどのような施策を求められるのか、対応内容や成果のイメージがつかめません。そのため、具体的な提案があるかどうかは、外注先の専門性や理解度を判断する重要なポイントとなります。
また、中には自社の課題や目標を十分に理解せず、的外れな提案をする企業もあります。「専門会社だから」と過信せず、提案内容をしっかりと精査することが必要です。特に、具体的な施策の内容や実施スケジュール、期待される効果などの情報が盛り込まれていれば、信頼性が高いと判断できるでしょう。
コストとサービスのバランスを確認する
コストとサービスのバランスの確認は、マーケティング会社を選ぶうえで重要です。外注費用は安価に見えても、提供されるサービスの範囲が狭かったり、期待する効果が得られない場合があります。
十分な成果が得られなければ、結果的にコストパフォーマンスが低くなってしまうのです。とはいえ、高額な料金を提示する業者が必ずしも信頼できるとも限りません。業者によって、かけるコストと受けられるサービスのバランスは大きく異なるため、詳細をよく確認することが必要です。
外注先を選ぶ際には、複数の業者から見積もりや提案を受けることがおすすめです。相場やサービス内容を照らし合わせることで、おおよその平均を把握できるでしょう。
BtoBマーケティングを依頼する際の費用相場
BtoBマーケティングを業者に依頼するにあたり、あらかじめ把握しておきたいのが費用相場です。依頼先の提示する費用が妥当であるか否かを判断するためにも、そもそも相場がどの程度であるのかを把握しておかなければなりません。
ここからは、BtoBマーケティングを依頼する際の費用相場について解説していきます。
BtoBマーケティングのコンサルティングの場合
「BtoBマーケティングのコンサルティング」の費用相場は、月額15万円~30万円程度が一般的です。費用内に含まれるサービス内容としては、企業全体における現状分析、課題の特定、戦略の立案など、主にコンサルティング業務が挙げられます。
ただし、コンサルティングは戦略の設計がメインであるため、実際の施策を実行するには別途費用がかかることがほとんどです。広告運用やコンテンツ制作、システム導入などの実務を代行するには、追加の外注契約が必要な場合が多いため注意してください
SEO対策のコンサルティングの場合
「SEO対策のコンサルティング」を依頼する場合、月額10万円~50万円程度が相場です。サービス内容は、現状のサイト分析、キーワード戦略の立案、改善提案、進捗のモニタリングなどです。SEOに関わるサービス全般が、費用内に含まれています。
ただし、サイトの規模や依頼範囲によって費用は大きく変動します。実際、大規模なサイトや複雑な構造のサイトの場合、詳細な分析や広範囲の改善が必要になるため、費用が高額になることもあるのです。
また、SEO対策は継続的な改善が求められます。長期契約になることも多いため、資金計画は長い目で見る必要があるでしょう。
MAツールを導入する場合
MAツールを導入する場合、費用相場は月額20万円~100万円が一般的です。ツールの導入だけでなく、設定や運用、データ分析、改善提案などが含まれることが多いため、相場の幅が広めとなっています。
初期導入費用が加わると、総額で100万円を超えるケースもあり、依頼内容によって、数十万円から数百万円の差が生じてしまう点に注意しましょう。
リードジェネレーションの場合
リードジェネレーションにおける費用相場は、リード1件あたり数千円から5万円程度が一般的です。
とはいえ、リードジェネレーションの費用は、業界やターゲット層の難易度によって大きく変動します。たとえば、競争が激しい業界や、特定の意思決定層を狙う場合は、リード獲得に必要なコストが高くなるため、必然的に費用も高くなる傾向があります。
リード1件あたりの費用が、自社の利益と照らし合わせて妥当であるか否かをきちんと判断することが重要でしょう。
Web広告の運用代行の場合
Web広告の運用代行における費用は「初期費用」と「運用費」の2つのポイントを把握する必要があります。
まず、初期費用としては約10万円がかかるのが一般的です。広告運用費は、運用にかかる費用の20%が代行費用として発生します。運用費に関しては、月々の広告予算に比例する形で算出されるため、予算が大きいほど代行費用も増加するため注意が必要です。
また、広告予算が少額の場合は、固定費を請求されるケースもあります。一か月あたり最低5万円~10万円といった固定費を設定している業者も少なくありません。そのため、小規模運用では費用対効果のバランスに注意が必要です。
コンテンツ制作代行の場合
コンテンツ制作代行を依頼する際、費用は制作するコンテンツの種類や専門性によって大きく異なります。ブログ記事やコラムであれば、1記事あたり3万~10万円が一般的で、専門性が高い内容やインタビューを伴う場合は、1記事あたり10万円近くに達することもあります。
さらに、ホワイトペーパー制作では1件につき20万円~60万円程度が相場で、ページ数や情報の深さによって費用が変動します。一方、メルマガ制作代行では1通あたり2万円~5万円が目安で、配信設定まで含める場合は追加費用が発生することがあります。
制作するコンテンツの目的や効果を考慮し、コストと成果のバランスを見たうえで、最適な外注先を選びましょう。
BtoBマーケティングを依頼する際の注意点
BtoBマーケティングの外注では、いざ依頼してから「想定していなかった事態に陥ってしまった」といった問題が生じないよう、注意点を把握しておく必要があります。
BtoBマーケティングの外注を検討している方は、以下の注意点を把握しておきましょう。
成果物の内容を明確にする
BtoBマーケティングを外注する際の注意点として、まず挙げられるのが「成果物の内容を明確にする」ことです。外注先とどのようなサービスを得られるのか、また、どのようなクオリティの制作物が納品されるのかを事前に共有しておくことで、期待値のズレを防ぐことができます。
例えば、コンテンツ制作を依頼する場合、記事のボリュームや専門性、デザインの方向性など、仕上がりのイメージを細かくすり合わせることは必須です。また、具体的な納期や修正回数などの詳細を契約時に明記しておくことで、後々のトラブルを回避しやすくなります。
追加費用の有無・可能性を確認しておく
BtoBマーケティングを依頼する際、追加費用の有無・可能性の確認は必須です。BtoBマーケティングの外注では、当初の見積もりに含まれていない追加作業が発生する可能性があります。
実際、修正回数の超過や仕様変更、追加のコンテンツ制作などの追加作業は珍しくありません。追加作業に伴い、費用が増加し、結果的に予算オーバーとなるケースも多いため注意してください。
「修正は〇回まで無料」「追加作業は1件あたり〇円」など、追加費用が発生する条件や費用の目安を明確にしておくことで想定外の出費をおさえられるでしょう。
契約解除条件をすり合わせておく
BtoBマーケティングの依頼時に、トラブルを防ぐためにも契約解除条件をすり合わせておきましょう。
外注先が期待した成果を提供できなかった場合や、施策の方向性が自社と合わない場合などで、契約解除を検討することがあります。ただ、解除条件が曖昧だと「解除したいができない」といった状況に陥ることがあるのです。
契約の段階で「成果が一定基準に達しない場合」「〇日前までの通知が必要」など、具体的な解除条件を契約時に明記しておくことで、トラブルが発生したときに、スムーズに契約解除ができるようになります。
BtoBマーケティングを外注するか迷ったときの判断基準
BtoBマーケティングを外注するか、自社社員に担当してもらうかで迷う担当者は少なくありません。実際、外注するとコストがかかるうえに、成果が得られなくても補償されないため、依頼を躊躇してしまうことがあります。
ここからは、BtoBマーケティングを外注するか迷ったときの判断基準として、主に3つの基準について解説していきます。
リソース状況から判断する
BtoBマーケティングを外注するか迷った際、現在のリソース状況は判断基準の一つです。
まず、自社内にマーケティングを担当できる人材がいるのか、必要な知見やノウハウを持つ人材がいるのか、などは確認しておきましょう。リソースが不足している場合、無理に社内で対応しようとすると、他業務への影響や施策の質の低下につながるリスクがあります。
リソースが不十分と感じる場合には、外注して人手とノウハウを確保することが重要です。
BtoBマーケティングの専門性が必要かを判断する
BtoBマーケティングを外注するか迷ったときには、BtoBマーケティングの専門性が必要かを考えてみましょう。
BtoBマーケティングには、ターゲット企業の意思決定までの流れを理解したり、効果的な施策を設計・実行したりと高度な専門性が求められることが多いです。
そのため、まず自社で実施しようとしている施策が、どの程度の専門性を必要とするかを確認することが大切です。
たとえば、基本的なリード獲得や簡易なキャンペーン施策であれば、自社のリソースで十分対応可能な場合があるでしょう。しかし、複雑なデータ分析や戦略立案、高度なツールの活用が必要な場合は、専門業者のサポートを受ける方が効果的です。
施策の難易度と自社のスキル・ノウハウを比較し、専門性が不足していると考えられる場合は外注を検討しましょう。
予算と想定される効果を照らし合わせて判断する
BtoBマーケティングの外注が必要か否かを判断する際には、予算と想定される効果を照らし合わせてみましょう。
まず、自社で利用可能な予算を明確にし、その範囲内で外注によりどのような成果が期待できるのかを具体的に考えてみてください。
例えば、リードの質や数の向上、売上増加など、期待する効果が明確であれば、費用対効果を判断しやすくなります。
得られる効果がコストを上回ると見込まれる場合、外注は将来的に大きなリターンを得られる投資となるでしょう。
BtoBマーケティングを外注するまでの流れ
ここからは、BtoBマーケティングを外注するまでの流れを解説していきます。外注が初めての方は、以下のフローを参考にして計画を立ててみてください。
目的を明確にする
BtoBマーケティングを外注する際、まずは目的を明確にしましょう。
外注前に、リード獲得の強化、ブランド認知の向上、営業効率の改善など、具体的な目標を設定することで、施策の方向性を定めることが可能です。
目的が曖昧なままでは、施策の方向性が定まらず、余計なコストがかかるリスクが高まるうえに、期待していたような成果が得られないリスクがあります。
明確な目的があれば、外注先にも「求めていること」が伝わりやすく、的確な提案や施策を実施しやすくなります。
外注先を複数ピックアップして比較する
BtoBマーケティングを外注するのであれば、外注先を複数ピックアップし、それぞれを比較してみてください。候補となる外注先を複数選び、それぞれを比較検討することで、自社に最適なパートナーを見つけやすくなります。
とはいえ、コストだけを比較するのはNGです。サービス範囲や提供される成果物の質、さらに外注先とのコミュニケーションの相性もきちんと比較しておきましょう。
例えば、提案内容の具体性や過去の実績、対応のスピードなどは比較対象としておすすめです。自社の目的や課題にマッチする外注先を選びやすくなり、失敗を防ぎやすくなるでしょう。
契約内容を確認・調整する
選ぶ外注先が決まったら、契約内容を確認・調整します。
契約内容を細部まで確認し、不明確な点や納得できない部分があれば修正や変更を依頼しましょう。特に、違反行為の定義や修正依頼が可能な範囲、対応期限などは事前に明確化しておくことが重要です。
契約内容が曖昧だと、トラブルが発生した際に対応が難しくなるため、初期段階ですり合わせておきましょう。
契約を締結して業務を依頼する
契約内容に問題がないことを確認したら、正式に業務を依頼します。
業務開始直後は、施策が計画通り進んでいるかを確認するために、こまめな進捗管理をお願いしておきましょう。定期的な報告を受けることで、初期段階のズレや課題を早期に発見し、修正しやすくなります。
契約内容に沿って進んでいるかを適宜確認し、丸投げ状態は避けたうえで進めてもらいましょう。
定期的な効果測定と改善提案を受ける
BtoBマーケティングを外注する際の次のステップが、「定期的な効果測定と改善提案を受ける」ことです。
施策を実施するだけでなく、どのような成果を得られたのかを正確に測定・共有してもらいましょう。現在の施策が、目標に対して適切かどうかを判断できます。
また、測定結果をもとに、外注先と改善案や次の施策の方向性を話し合う時間を設けましょう。定例会議などで、定期的に話し合う機会を設ければ、結果に応じて戦略の方向性を変更したり、別の施策を提案してもらったりすることが可能です
PDCAサイクルをまわすことがBtoBマーケティングの基本であるため、「効果の確認」「効果に対する改善提案」「改善提案に合わせた施策の実施」を繰り返していきましょう。
BtoBマーケティングを外注したときのよくある失敗
BtoBマーケティングを外注するにあたって、失敗は避けたいところです。ここからは、外注におけるよくある失敗を挙げていくため、事前に対策したうえで依頼するためのヒントにしてみてください。
コミュニケーション不足で想定していたものと異なる結果に陥る
BtoBマーケティングを外注した際のよくある失敗の一つが、「コミュニケーション不足で想定していたものと異なる結果に陥る」です。外注先とのコミュニケーションが不足していると、双方の間で施策の目的や進行内容、成果物に対するイメージにズレが生じる可能性があります。
特に「ゴールとして認識しているもの」のズレは、後々大きな問題となります。外注先が適切に成果を出しても、自社の期待とは異なる場合が少なくありません。そのため、定期的な進捗共有や目標のすり合わせを行い、認識のズレを防ぐことが重要です。
依頼者側と外注先とで期待値が異なり不満が生じる
BtoBマーケティングを外注した際、依頼者側と外注先とで期待値が異なり不満が生じることはよくある失敗です。依頼者側が外注に対して過度な期待を抱いていると、施策を実施した結果が目標に達していても、期待を満たしていないと感じ、不満が生じることがあります。
上記を防ぐためには、外注先が提示している「想定している効果・成果」について、契約前にしっかりと確認し、現実的な期待値をすり合わせることが重要です。どの程度の効果が見込めるのか、どのような期間で結果が出るのかを明確にすることで、双方の認識を揃えることができ、結果的に不満を防ぐことができるでしょう。
外注先への丸投げで成果を追えず結果的に意味がなくなる
BtoBマーケティングを外注すると、外注先に丸投げして成果を追えないことは多いです。結果的に依頼した意味がなくなってしまう、といった声は意外にも少なくありません。
専門業者に丸投げしてしまうと進捗や成果を適切に把握できず、施策の効果が十分に出ているのか否かが分からなくなります。また、外注先の対応も手抜きになりやすく、施策の質が低下するリスクがあります。
そのため、依頼側の担当者が進捗管理や情報共有に積極的に関わることが重要です。定例会や進捗報告の場を設けることで、定期的に成果を追いやすくなります。
かけたコストを無駄にしないためにも、丸投げではなく「適度に関与すること」を心掛けてください。
まとめ
今回は、BtoBマーケティングを外注することで得られるメリットや、外注した際の費用相場、注意点などについて解説しました。
外注は、専門性やリソース不足を補い、効率的な施策を実現する手段としておすすめの選択肢です。「プロの専門知識を活用した施策」や「費用対効果の高さ」などは、外注ならではの魅力と言えるでしょう。
とはいえ、依頼先によっては、コストパフォーマンスが低かったり、トラブルに陥ってしまったりするリスクもあるため、依頼先選びは慎重に進めなければなりません。
なお、ファインドユニークは、BtoBマーケティングに特化したデジタルマーケティング会社として、BtoB企業に向けたサービスを展開しています。中小企業の課題にフォーカスし、「マーケティング戦略の立案」「施策の実施」「効果測定」に至るまで幅広く対応しています。
ご予算に合わせたサービスのご提案も可能ですので、ぜひ一度お気軽にご相談ください。