BtoB企業のSEO対策の基礎知識!コンテンツSEOを成功させる8つのステップを解説
SEO対策とは、「Search Engine Optimization」 の略で、GoogleやYahooで狙ったキーワードが検索された際に検索結果に表示させるための対策です。
SEO対策は、見込み顧客を獲得するための重要な施策のです。BtoB企業がSEOに取り組むことで、自社のサービスサイトへの流入増加やサービスの認知拡大、新規見込み顧客の獲得などの効果が期待できます。
テレアポでのリード獲得やメディアを活用したリード獲得とは違い、SEO対策で上位表示できるすることができれば、商談化率が高いリードを毎月一定数獲得することができます。
この記事では、BtoB企業におけるSEO対策の具体的なメリットと成功するための7つのステップついて詳しく解説します。
自社のデジタルマーケティング戦略を強化し、競合他社との差別化を図りたいBtoB企業のマーケティング担当者の方は、ぜひ参考にしてください。
弊社では、BtoBに特化したSEO対策を支援しております。SEO対策を実施するか悩んでいる・取り組みたいけど進め方がわからない方は、お気軽にご連絡ください。
BtoB企業におけるSEO対策を実施するメリット
BtoB企業において、SEO対策が注目されている背景には、以下の3つのメリットが関係しています。
- 顧客の情報収集スタイルの変化に対応できる
- インターネットで情報収集する企業担当者の目に留まりやすい
- BtoBマーケティングのリード獲得施策に効果的
理由①:顧客の情報収集スタイルの変化に対応できる
BtoB企業がSEO対策を実施するメリットとして、まず挙げられるのが「顧客の情報収集スタイルの変化に対応できること」です。
インターネットやSNSの普及、そして新型コロナウイルスの感染拡大の影響に伴い、顧客の情報収集における行動が変化しています。
特に、コロナ禍前後の変化はとても大きいものです。コロナ前は、対面での営業・展示会・代理店からの情報収集など、オフラインでの情報収集が主流だったが、コロナをきっかけに、対面による情報収集ができなくなりました。また、リモートワークが推進されたことにより、情報収集をするためにインターネットによる検索やウェビナーの視聴など、情報収集のオンライン化が加速しました。
その影響で、BtoBビジネスにおいても、デジタルマーケティングに注目が集まり、施策の1つであるSEO対策を実践する企業が増えております。
理由②:インターネットで情報収集する企業担当者の目に留まりやすい
BtoB企業がSEO対策を実施するメリットの1つが、インターネットを使って情報収集している企業担当者に認知されるチャンスがあることです。
BtoBの企業担当者は製品やサービスの導入を検討する際、インターネットで検索をして情報収集をしています。以下は、トライベック・ブランド戦略研究所の「BtoBサイト調査 2024」の調査データですが、仕事上の製品・サービスの情報源として、56.8%の方が企業のWebサイトで収集しているというデータもあります。
仕事上の製品・サービスの情報源(2023年)
画像引用元:https://brand.tribeck.jp/research_service/websitevalue/bb/bb2024/
そのため、BtoBビジネスでもSEO対策は有効なデジタルマーケティングの施策の1つになります。
理由③:BtoBマーケティングのリード獲得施策に効果的
SEO対策は、BtoBマーケティングのリード獲得施策に効果的、といったメリットがあります。
顧客がサービスの情報収集や比較検討をする際、ほとんどのケースでインターネットでの検索を行っていることが多いです。顧客がインターネットで情報収集しているのであれば、そのタイミングで自社を知ってもらう必要があります。情報収集の段階で、自社の情報が担当者の目に触れなければ、検討のテーブルにも乗れないという事実があるからです。
そのため、SEO対策を行い、顧客が「この情報が欲しい」といったタイミングで、自社のWebサイトを見てもらい、資料請求やお問い合わせをしてもらうことで、顧客と接点を持つことが非常に重要になります。
SEO対策以外の製造業が実施すべきマーケティング施策については、以下の記事で詳しく解説しております。ご興味のある方はぜひご覧ください。
BtoBとBtoCのSEO対策の違い
BtoBとBtoCのSEO対策の大きな違いは、検索ボリュームとコンバージョンポイントです。
特徴 | BtoB | BtoC |
---|---|---|
ターゲット | 企業の意思決定者、専門家 | 一般消費者 |
キーワードの検索ボリューム | 少ない | 多い |
購買サイクル | 長期的 | 比較的短期 |
コンバージョンポイント | ホワイトペーパー 資料請求 お問い合わせ | 購入 お問い合わせ LINE登録 |
BtoBの検索ボリュームの目安
BtoBのSEO対策を実施してきた経験値ですが、BtoBの検索ボリュームは、以下表のようなイメージになります。
キーワードボリューム | BtoBの場合 | BtoCの場合 |
---|---|---|
スモールワード | 0~100 | ~1,000 |
ミドルワード | 100~300 | 1,000~5,000 |
ビッグワード | 300~ | 5,000~ |
BtoCと比較して、BtoBのSEO対策のターゲット層は、企業で働いている人や日常生活の話題では出てこないキーワードを対策するため、検索される回数も減ってきます。
そのため、BtoBの場合の検索ボリュームを調べる時は、
「月間検索ボリュームが100しかない」ではなく
「月間検索ボリュームが100もある」
このキーワードボリュームの感覚値を持っているか否かで、BtoBのSEO対策を実践したことがあるか否かの判断基準にもなります。
また、BtoCではスモールワードと言われるキーワードでも、BtoBではミドルキーワードと言えることが多々あります。
そのため、対策キーワードによっては、月間検索ボリュームが10・30・50という場合もありますが、そういったキーワードも、BtoB の場合は対策が必要になります。
BtoBのSEO対策のコンバージョンポイント
「コンバージョンポイント」とは、Webサイトやマーケティング活動において、ユーザーが「目的の行動を完了した瞬間」を指します。例えば、商品を購入したり、会員登録をしたり、資料をダウンロードしたりすることです。簡単に言うと、「このアクションを達成するとゴールになる!」という地点のことです。
- 資料請求フォーム
- お問い合わせフォーム
- ホワイトペーパーのダウンロード
- セミナー申し込み
- メルマガ会員登録
また、BtoBの場合、「お問い合わせ→購入」とはなりづらいです。情報収集をしている人も、管理職や担当者といったケースが多く、社内稟議のプロセスがあることが多く、契約に至るまでも長くなります。
そのため、お問い合わせのほかに、サービス資料・ホワイトペーパーといったお役立ち資料をダウンロードしてもらう際に、顧客との接点を持つことが主流です。
この部分は、BtoCと大きく違う点と言えるでしょう。
BtoB企業のSEO対策する4つのメリット
BtoB企業がSEO対策を行うと、以下の4つのメリットを得られます。
- 長期的に見ると費用対効果が高い
- 自社のブランディングに役立つ
- 受注確度が高い顧客を集客できる
- 見込み顧客との接点を持てる
長期的に見ると費用対効果が高い
BtoB企業のSEO対策は、初期投資は必要ですが、長期的に見ると高い費用対効果を期待できます。
自社サイトへの集客方法として、リスティング広告やディスプレイ広告のWeb広告などがありますが、広告による流入は、広告を出稿している期間のみです。
そのため、広告依存した集客計画を組んでしまうと、
広告費を削減する=流入数が減る、といった状態になってしまいます。
その反面、検索エンジンでの上位表示を獲得すると、継続的な集客が可能になります。
特定のキーワードで1位を獲得すると、そのキーワードに関連する潜在顧客からの安定的なアクセスが見込めます。また、広告とは違い、SEO対策で上位表示した場合、制作したコンテンツは自社サイトの資産として残り、サイトのアクセスは継続します。
時間とともに投資対効果が向上し、マーケティング予算の効率的な活用につながるでしょう。
自社のブランディングに役立つ
BtoB企業がSEO対策を行うと、業界内での第一想起獲得に大きく貢献し、自社のブランディング強化となります。具体的に、ブランディングができている状態は以下3つがあります。
- 製品名や会社名の指名検索のボリュームが多い
- ビックキーワードで上位表示ができている
- 特定の商材カテゴリーで網羅的に上位表示できている
製品名や会社名の指名検索が多い場合は、「業務改善なら ○○」といった、第一想起が獲得できている状態になります。
また、「総務 業務 効率化 方法」や「経理 業務 効率化」などのように、自社が解決できる課題を軸に、解決策を提示するような、キーワードで上位獲得をすることで、その分野の専門家や信頼できる情報源としての認識を高められます。
BtoBのSEO対策を実践することで、様々なキーワードで上位表示をさせ、展示会やセミナーの登壇による自社の認知度を上げることで、製品やサービスの検討時に真っ先に思い浮かぶ企業となり、商談や契約の成立率向上につながります。
SEO対策を通じたブランド構築は、長期的な競争優位性を確立する効果的な戦略となるでしょう。
SEO対策とブランディングの関係性については、以下の記事で詳しく解説しております。ご興味のある方は、ぜひご覧ください。
受注確度が高い見込み顧客を集客できる
SEO対策を行うと、BtoB企業は受注確率の高い顧客を効果的に集客できます。いわゆる、温度感が高いリード獲得につながります。検索キーワードによっては、すでに特定の製品やサービスに関心を持っている可能性が高く、購買意欲が高い状態にあります。
例えば、「SEO対策 コンサルティング」というキーワードで検索する企業は、SEO対策のコンサルを検討している可能性が高いです。
また「BtoB SEO対策 やり方」といった2語以上の複合キーワードや専門的なキーワードを狙うと、具体的な悩みを持つ見込み顧客にリーチもでき、結果として受注率の向上につながります。
見込み顧客との接点を持てる
SEO対策により、BtoB企業は潜在的な顧客と早い段階で接点を持てます。いわゆる、「そのうち客」との接触です。
製品やサービスの購入を検討している方は、まず検索エンジンで情報収集を行います。この段階で上位表示されると、購買プロセスの初期段階から顧客とつながれるでしょう。
例えば、「マーケティング 戦略」で検索する企業に有用な情報を提供し、信頼関係を築けます。
問い合わせフォームやホワイトペーパーのダウンロードを通じて見込み顧客の情報を獲得し、適切なフォローアップが可能です。長期的な顧客育成と成約率の向上につながります。
BtoB企業がSEO対策する8つのステップ
効果的なSEO対策を実施するために、BtoB企業は以下の7つのステップを順序立てて行うことが重要です。
- ペルソナを設定する
- カスタマージャーニーマップを設定する
- 自社で解決できる課題からキーワードを選定する
- コンバージョンポイントを設計する
- コンテンツを定期的に制作する
- 被リンクを獲得する
- 順位を計測・分析して改善する
- 記事のリライトを行う
①ペルソナを設定する
BtoB企業のSEO対策の第一歩は、ターゲットとなる顧客のペルソナを明確に設定することです。
ペルソナとは、顧客像を具体化したものです。例えば「製造業の生産管理部門長、管理職、ニーズ課題:生産性を上げたい」といった具合です。
ペルソナを設定すると、キーワード選定やコンテンツ作成の方向性が明確になります。ペルソナ設定では、以下の項目を考慮します。
自社の理想の顧客をイメージすることで、的確なSEO戦略の立案が可能となり、効果的な集客につながります。
②カスタマージャーニーマップを設定する
カスタマージャーニーマップは、顧客が商品やサービスを認知してから購入に至るまでの過程を可視化したものです。
BtoB企業のSEO対策では、各段階に応じた適切なアプローチが必要です。例えば、「認知→興味→比較検討→購入決定→利用→推奨」といった流れを想定します。
各段階で顧客が必要とする情報や、検索するであろうキーワードを予測し、それに合わせたコンテンツを用意します。
顧客の購買プロセスの各段階で適切に情報を提供でき、最終的な成約率の向上につながります。
③SEO対策キーワードを選定する
BtoB企業のSEO対策では、自社の製品やサービスが解決できる具体的な課題に基づいてキーワードを選定する点が重要です。
例えば、生産管理システムを提供する企業であれば、「生産効率向上」「在庫最適化」「納期短縮」などの課題に関連するキーワードを選びます。
また、業界特有の専門用語や組み合わせるキーワードは、ペルソナと検討フェーズを意識して選びましょう。
在庫最適化を例に、組み合わせるキーワード毎のペルソナと検索の目的を以下にまとめます。
「在庫最適化 とは」
ペルソナ:在庫最適化に初めて取り組む作業者や新人の現場担当者
検索をする目的:在庫最適化について、情報収集をしている
「在庫最適化 やり方」
ペルソナ:在庫最適化を会社から指示された中堅作業者
検索をする目的:具体的なやり方や他社の取り組みについて、情報収集している
1つのキーワードでも、組み合わせる言葉によって、顧客の検索する目的が変わるため、企業側が提供する情報を変化させる必要があります。
上記のような組み合わせキーワードは、キーワード選定ツールを使用して検索ボリュームを確認しながら、競合性と自社の強みのバランスを考慮しながら選定します。こうして選んだキーワードは、顧客のニーズに直結し、高い集客効果が期待できるでしょう。
BtoBのキーワード選定については、以下の記事で詳しく解説しております。ご興味のある方はぜひご覧ください。
④コンバージョンポイントを設計する
コンバージョンポイントとは、WEbサイト訪問者が望ましい行動を取る地点です。
BtoB企業のSEO対策では、最終的な商談や契約につながるようなコンバージョンポイントを適切に設定する点が重要です。
例えば、以下のコンバージョンポイントが挙げられます。
- 資料請求フォーム
- お問い合わせフォーム
- ホワイトペーパーのダウンロード
- メルマガの登録
- セミナー申し込み
各コンテンツからスムーズにコンバージョンポイントへ誘導できるよう、サイト構造を設計します。また、キーワード毎に顧客の状態を予測して、資料請求やお問い合わせを設置します。
また、コンバージョン率を高めるためのA/Bテストも効果的です。適切なコンバージョンポイントの設定により、SEO施策の効果を最大化できるでしょう。
⑤新規記事を定期的に制作
BtoB企業のSEO対策において、高品質な新規記事を定期的に制作・公開するのが重要です。
コンテンツは、選定したキーワードを自然に盛り込みつつ、顧客の課題解決に役立つ情報を提供する点が効果的です。
定期的な更新は検索エンジンに好影響を与え、顧客の信頼獲得にもつながります。品質と更新頻度のバランスを取りながら、継続的にコンテンツを制作する点が重要です。
⑥被リンクを獲得する
被リンク(バックリンク)の獲得は、BtoB企業のSEO対策において重要な要素です。質の高い外部サイトからのリンクは、検索エンジンにとって信頼性の指標となり、順位向上に寄与します。
被リンクを獲得する方法として、以下のようなアプローチがあります。
- 業界メディアへの寄稿や取材対応
- パートナー企業とのリンク交換
- プレスリリースの配信
- 業界イベントやセミナーでの登壇
- インフルエンサーとのコラボレーション
自然な形で被リンクを獲得する点が重要です。ただし、過度な被リンク獲得行為はペナルティの対象となる可能性があるため、質を重視したアプローチが必要です。
⑦順位を計測・分析して改善する
SEO対策の効果を最大化するためには、継続的な計測・分析・改善のサイクルが不可欠です。
以下の指標を定期的に計測します。
- アクセス数
- 流入キーワード
- 検索順位
- コンバージョン数
Google Search ConsoleやGoogle Analyticsなどのツールを活用し、データに基づいた分析を行います。
例えば、順位が上がらないキーワードについては、コンテンツの質、内部リンク構造などを記事のリライトをして見直します。
また、競合分析も行い、自社の強みを活かせる領域の深掘りも必要です。PDCAサイクルを回すことで、常に効果的なSEO戦略を維持・改善ができ、長期的な成果につながります。
⑧記事のリライトを行う
また、一度公開した記事も定期的にメンテナンス・更新することも重要です。記事を定期的に更新する作業のことを「リライト」と呼びます。SEO対策を実践していく中で、重要な作業の1つです。
リライトをする前に、分析を行った上で、どこに課題があり何を改善する必要があるのかを明確にします。
改善すべき課題が明確になってない状態でリライトを行ってしまうと、思った効果が出ないので注意が必要です。
BtoB企業のSEO対策する際の8つの注意点
BtoB企業がSEO対策を行う際には、BtoC企業とは異なる以下の注意点があります。
- 検索ボリュームを意識しすぎない
- 結果がでるまでに時間がかかる
- 立ち上げには初期費用がかかる
- 顧客が検索行動を取らないケースがある
- 市場に存在しない新技術のサービス
- 集客用と発信したい情報用でコンテンツは分ける
- むやみに自己流で進めない
- 安定した運用のために体制を整備する
検索ボリュームを意識しすぎない
BtoB企業のSEO対策では、検索ボリュームの大きさにとらわれすぎない点が重要です。
BtoB向けキーワードは一般的に検索ボリュームが小さいですが、具体的な課題や高い購買意欲を持つユーザーが検索する傾向があります。
例えば、「業務改善 コンサルティング」は検索数は少なくても、成約率が高い可能性があります。理由としては、「コンサルティング」というキーワードは、「コンサルティングを受けたい」や「コンサルティングを探したい」という心理状態で検索する方が多い傾向にあります。
また、一定数、その領域の知識や重要性についても理解している人が調べる傾向があり、お問い合わせにつながりやすいと見込んでおります。
このように、自社の製品やサービスに直結する専門的なキーワードや複合キーワードに注目し、質の高いリードの獲得を目指しましょう。
キーワードの関連性と潜在的な顧客価値を重視し、ニッチな市場での立場を確立すると、BtoB企業のSEO成功につながります。
結果がでるまでに時間がかかる
BtoB企業のSEO対策は、長期的な視点で取り組むのが重要です。
検索順位の上昇や検索エンジンからのアクセス数の増加など、目に見える結果が現れるまでには数ヶ月から1年以上かかることもあります。
BtoB向けの専門的なキーワードは競争が激しく、信頼性の構築に時間がかかるためです。
上位表示を獲得するには、継続的なコンテンツ制作と外部評価が必要です。短期的な成果にとらわれず、コンテンツの質向上とユーザー体験の改善に注力しましょう。
粘り強い取り組みが、最終的に安定した集客と高品質なリード獲得につながります。
立ち上げには初期費用がかかる
SEO対策を0から立ち上げる際は、一定の初期投資が必要です。
費用の主な項目は以下のとおりです。
- 専門家の雇用 または 外部への依頼
- サイト制作費
- コンテンツ制作費用
- ツール導入費用(オプション)
BtoBのSEO対策で一番重要なのは、「キーワード選定」と考えております。理由として、専門的な領域になればなるほど、顧客がどういったキーワードで調べるかを想定するのが難しくなるからです。
そのために、ペルソナやカスタマージャーニーマップなど、顧客がどういった課題をもっているのかを想定し、キーワードを決めていく必要があります。そのうえで、キーワード設計・内部対策・外部対策などのSEO対策の専門知識が求められます。
また、キーワード分析やサイト診断のためのSEOツール導入も考慮すべきです。
しかし、初期費用の投資は長期的に見れば費用対効果が高くなる可能性があります。
質の高いコンテンツや最適化されたWebサイトは、継続的な集客とリード獲得につながり、最終的にマーケティングコストの削減に寄与します。
初期費用を戦略的投資として捉え、長期的視点で予算を組みましょう。
顧客が検索行動を取らないケースがある
BtoB企業のSEO対策では、すべての潜在顧客が検索エンジンを使用するわけではないことを理解する必要があります。
特に、ニッチな業界や高度に専門化された製品・サービスの場合、顧客が直接的な紹介を通じて情報を得るケースがあります。
例えば、大規模なインフラ開発プロジェクトでは、関係者間の直接的なコミュニケーションが主な情報源となることがあります。
このような状況に対応するため、業界内で良く使われているメディアやターゲット企業に対しての、ダイレクトメールなど、SEO以外のマーケティング戦略も併用しましょう。
- 業界イベントへの参加
- ダイレクトメール
- 専門誌への寄稿
- ソーシャルメディアでの情報発信
SEOを総合的なマーケティングプランの一部として位置づけることが成功の鍵となります。
市場に存在しない新技術のサービス
また、市場に存在しないサービス(全く新しい技術)であれば、そもそも検索キーワードが生まれていないという可能性があります。
よく例に使うのが、「スマートフォン」です。
今でこそ、「スマホ」として、一般化されておりますが、2010年頃までは「ガラケー」という言葉が主流でした。そこから、「iPhone」が日本で流行し、ケータイ会社がスマートフォンの製造にシフトチェンジした上で、生まれた言葉になります。
このように、新技術すぎる場合、サービスカットで検索されないため、ニーズ課題軸ベースで訴求していく必要があります。また、別の考え方として、スマホというキーワードが主流になっていったように、認知施策を増やし、「キーワードを作っていく」といった施策が重要になります。
集客用と発信したい情報用でコンテンツは分ける
BtoB企業がSEO対策を実施するうえで、注意したいのがコンテンツの種類を分けることです。
SEO対策で制作するコンテンツは、大きく「集客用」と「発信したい情報用」の2種類に分けられます。
集客用コンテンツは文字通り、ユーザーを集めることを目的としたコンテンツです。ニーズのある検索ワードでSEO対策を実施したコンテンツを指します。適切にSEO対策を実施できれば検索エンジンからの流入が期待できます。
一方の「発信したい情報用」とは、自社の目線で発信したい情報を盛り込んだコンテンツです。たとえば、製品情報やサービスについて触れたコンテンツが代表的でしょう。また、ユーザーに理解を深めてもらうために、業界についての知識を発信するなど、「教育」といった一面もあります。
必ずしもSEO対策だけで、発信したいコンテンツにユーザーを集めるのは難しいのが現状です。そのため、集客用コンテンツにユーザーを集め、内部リンクとして発信したい情報コンテンツに遷移できるように設計することがおすすめです。
むやみに自己流で進めない
BtoB企業がSEO対策を実施するにあたって、自己流の施策を進めていくことは避けたほうがいいでしょう。SEO対策は、基本を抑えたうえで業界やトレンド、目的に合わせて緻密に戦略を設計する必要があります。
そのため、むやみに自己流で進めても、SEO対策の効果を実感できない場合があるのです。場合によっては、検索エンジンからの評価を下げてしまう恐れもあり、結果的にユーザーにアクセスしてもらうチャンスを逃す可能性もあります。
SEO対策が初めての方は、まずはプロのマーケティング会社や制作会社に依頼し、少しずつ担当者自身も知識を身につけたうえで内製化することをおすすめします。
なお、ファインドユニークでは、BtoB企業を対象にSEO対策の支援を実施しています。「ゆくゆくは社内で施策を実施できるようにしたい」といったニーズにもお応えし、丁寧なサポートを行っています
効果の得られるSEO対策を目指したい方や、BtoB領域のSEO対策に自信がない方は、ぜひ一度ファインドユニークまでご相談ください。
安定した運用のために体制を整備する
BtoB企業がSEO対策を実施する際、体制の整備は最も重要です。SEO対策は基本的に長期にわたって実施する施策です。そのため、体制が整備されていないと、さまざまなトラブルが生じます。
たとえば、担当者が1人ですべてのSEO対策の施策実施を引き受けていた場合、その担当者の転職や休職などによって施策がストップしてしまう恐れがあります。
また、そもそもリソースが不足している中で無理やり社内のみでSEO対策を実施しようとすると、施策の進行が中途半端になってしまう可能性もあるでしょう。結果的に、SEO対策の効果が充分に得られなくなるかもしれません。
安定した運用のためにも、「SEO対策はチームで行う」「会社全体が施策の必要性を認知する」「リソースに合わせて外注する」など、体制整備を進めることが重要です。
BtoB企業におけるSEO対策の成功率を高めるポイント
BtoB企業がSEO対策を実施する際、成功率を高めるための方法が存在します。ここからは、BtoB企業が知っておくべき「SEO対策の成功率を高めるポイント」を解説します。
監修者情報・著者情報を掲載する
BtoB企業がSEO対策を成功させるためにも、まず実践したいのが監修者情報や著者情報などをコンテンツごとに掲載することです。
監修者情報や著者情報の掲載は、そのコンテンツの信頼性を担保することのアピールになります。
検索エンジンの評価としても、「どこの誰が書いたのか分からないコンテンツ」と比べ、きちんと監修者・著者の情報が記載されているコンテンツのほうが高い傾向にあります。
とくに、専門性の高い記事は、その業界・領域に詳しい監修者・著者であることが望ましいでしょう。
外部メディアに掲載してもらう
他社からの協力が得られるのであれば、外部メディアに掲載してもらうことをおすすめします。
外部のメディアに掲載してもらえれば、自社の認知度を向上することが可能です。さらに、掲載された外部メディアにて、自社サイトのリンクも設置してもらえればユーザーのアクセスを促しやすくなるでしょう。
流入元を増やすことにつながり、結果的にアクセス数を底上げすることにつながります。
インタビューや事例記事を掲載する
BtoB企業がSEO対策で成功するためにも、インタビュー記事や事例記事の掲載は重要です。
いずれの記事も独自性の高いコンテンツであるため、検索エンジンからの評価も高くなりやすいといえます。
検索エンジンは、類似コンテンツよりも独自性・専門性の高いコンテンツを評価する傾向にあります。そのため、専門家にインタビューしたり、自社での具体的な事例を掲載したりすることで、SEO対策の効果を高めることが可能です。
仮に、対策したいキーワードが「リード獲得 方法」であれば、マーケターにインタビューしたり、リード獲得に成功した自社の事例を紹介したりすることがおすすめです。
対策キーワードに対して、どのような独自コンテンツを作成できるか、企画段階でしっかりと考えておきましょう。
競合分析を徹底する
BtoB企業がSEO対策で成功したいなら、競合分析の徹底は欠かせません。競合のアクセスはどれくらいあると想定されるのか、ドメインランクはどの程度なのか、どのようなキーワードで流入・上位表示されているのか、などは最低チェックしましょう。
競合分析は、単純に競合の状況を知るだけの工程ではありません。競合と自社の差を知るきっかけとなり、自社が業界の中でどのレベルにあるのかを客観的に判断することにつながります。
また、競合がどのようなキーワードでアクセスを集めているのかが分かれば、自社のSEO対策の施策において、ヒントが得られたり改善ポイントが見つかったりするチャンスもあるでしょう。
Webサイト全体を整備する
BtoB企業のSEO対策では、Webサイト全体の整備が重要です。特定のコンテンツだけを丁寧に設計・制作しても、Webサイトそのものが整備されていないと充分にSEO対策の効果を得られません。
Webサイト全体を整備する際、とくに注力したいのが以下の通りです。
- 「関連記事」としてコンテンツ同士を内部リンクでつなげる
- CTA(「お問い合わせはコチラ」等)が分かりやすくする
- サイト内での迷子を防ぐためにパンくずリストを設置する
- 階層構造は「3クリック以内」に全ページにアクセスできるよう設計する
Webサイトの構造や設計が複雑であると、ユーザーがサイト内を移動しにくく、離脱の原因になってしまいます。
「分かりやすさ」「別のページへの移動のしやすさ」を意識してWebサイト全体を整備しましょう。
ローカルSEO(MEO)にもチャレンジする
BtoB企業がSEO対策で成功したいのであれば、ローカルSEOにもチャレンジしてみましょう。
ローカルSEOとは、検索エンジンにおけるマップ検索結果で表示されるように最適化することです。
例えば、「池袋 カフェ」などのように、特定のエリア名とキーワードの組み合わせで検索された際に、上位表示されるように対策をします。
一般的に、ローカルSEOはBtoC領域の企業・店舗向けと言われていますが、地域に根付いたBtoB企業であれば、ローカルSEOにチャレンジする価値はあります。地元企業の顧客を増やしたい時などは、ぜひローカルSEOを実施してみましょう。
ファインドユニークのBtoB企業のSEO対策事例
事業コンサルティングサービスのお客様に対して記事のリライトを行った実績をご紹介します。
お客様の課題
Webサイト経由でのリード獲得が減っているとのお問い合わせをいただき、調査をした結果、主に以下の要因で減少していると特定
- 検索順位で上位表示しているが、資料請求やお問い合わせの導線設計ができていなかった。
- 一部キーワードで、検索順位が低下していた
記事のリライトを行い月平均リード数を164%アップ
- 記事リライトによる順位改善
- 記事毎に落とし込むサービスの見直し
- 記事から資料請求・お問い合わせの導線設計
各記事に対して、サービス資料の導線を追加。また、記事リライトを行い、再度上位表示させることで、月平均リード数を45件から74件まで増加させました。
BtoB企業のSEO対策は長期的視点が重要
BtoB企業のSEO対策は、専門性の高い顧客層を対象とする独自の特徴があります。
主なメリットは以下のとおりです。
- 長期的な費用対効果の高さ
- ブランディング強化
- 質の高い見込み客の獲得
効果的な実施には、ペルソナ設定やキーワード選定など7つのステップを着実に進めることが重要です。
また、注意点として、以下が挙げられます。
- 検索ボリュームにとらわれすぎないこと
- 結果に時間がかかること
- 初期投資が必要なこと
- 顧客が必ずしも検索行動を取らないこと
BtoB企業のSEO対策は、検索順位向上だけでなく、業界での専門性と信頼性確立の重要手段です。
今すぐペルソナ設定から始め、高品質なコンテンツ制作に着手しましょう。継続的な取り組みが、質の高いリード獲得と事業成長につながります。
なお、ファインドユニークでは、BtoB企業のご担当者向けにSEO対策の支援を実施しています。サイト設計やコンテンツ制作、Webマーケティングの長期サポートなど、競合に負けないサイト作りをしたい企業へ向けて、徹底した施策立案から実施まで担っています。
SEO対策のことで疑問、お困りのことがあれば、ぜひ一度お気軽にファインドユニークまでお問い合わせください。
弊社では、BtoBに特化したSEO対策を支援しております。SEO対策を実施するか悩んでいる・取り組みたいけど進め方がわからない方は、お気軽にご連絡ください。