ウェビナーアンケートの作り方は?質問項目と回答率を上げる方法を解説
ウェビナーのアンケートは、ウェビナー参加者に対して商談創出するために、非常に重要なツールです。そのため、ウェビナーアンケートの回答率を高める施策や、必要な情報を取得する設問の設計など押さえるポイントがあります。
この記事では、ウェビナーアンケートの具体的な作り方から、回答率を高めるためのコツまで、実践的なノウハウを詳しく解説します。マーケティング担当者の方はもちろん、これからウェビナーを始める方はぜひ参考にしてください。
ウェビナーマーケティングの基礎知識については、以下記事で紹介しております。ご興味のある方はぜひご覧ください。
ウェビナーのアンケートの目的とは?
ウェビナーのアンケートは、主催者のマーケティング活動を加速する重要なツールです。ウェビナーのアンケートには主に以下の目的があります。
- セミナーの品質改善に活用
- 顧客のフォローアップに活用
それぞれの活用方法について解説します。
セミナーの品質改善に活用
ウェビナーアンケートは、参加者からの具体的な評価を数値化して、セミナーの改善点が明確にすることで、セミナーの品質向上につながります。
アンケートの設問自体では、音声品質や画面共有のタイミング、講師の話し方などの具体的なフィードバックを得られることもできます。また、セミナーの理解のしやすさや、セミナーのテーマに興味関心があったかなどを確認することで、コンテンツとしての満足度を確かめることができます。
アンケートの中に「○○をしている上で困っていることや相談してみたいことはありますか?」という設問を設けることで、次回のセミナーテーマ案を検討する材料として、活用することができます。
営業フォローのリスト作成に活用
アンケート回答は商談や提案の糸口として機能します。回答内容から顧客の関心事や検討状況を把握すると、的確なフォローアップが実現します。
無料面談の希望有無の設問を追加すると、アンケートを活用して商談アポイントの獲得もできます。
また、営業のフォロー対象のルール決めが明確にある場合は、「従業員数」や「役職」など、フォローアップの優先度を判断できる設問を設けることで、営業フォローの優先度を効率的に選別することができます。
ウェビナーのアンケート質問項目例とサンプル
アンケートの質問設計で重視すべきポイントを6つの項目で解説します。
項目 | 具体的な質問例 |
---|---|
参加者の基本情報 | 会社名/部署名/役職導入検討の権限有無 など |
ウェビナーを知ったきっかけ | ・広告経由・メールマガジン など |
参加の理由や目的 | ・現在抱えている課題・情報収集の目的 など |
商品・サービスへの関心度 | ・導入検討の可能性・興味を持った機能や特徴 など |
ウェビナーの満足度と評価 | ・内容の理解度(5段階)・進行のペース(5段階)など |
ウェビナーの改善点と今後のテーマ | ・改善してほしい点(自由記述)・今後聞きたいテーマ(自由記述)など |
各項目の具体例を見ていきましょう。
参加者の基本情報
基本情報の収集は営業フォローの優先度を決めることが目的です。
会社名、部署、役職に加えて、従業員数や役職など、営業フォロー対象の条件を設問に入れることが重要です。
また、「導入に関する決定権はありますか?」「検討中の予算規模を教えてください」などの質問を入れることで、セミナー参加者の決裁権(キーマンの判別)や検討状況の予測などにも活用することができます。
ウェビナーを知ったきっかけ
ウェビナーを知ったきっかけを聞く目的は、集客チャネルの効果測定の情報収集です。
メールマガジン、SNS、Web広告など、具体的な選択肢を用意して回答を得ることで、どのような集客方法が効果的なのかを判別することが目的です。
「ウェビナーを何から知りましたか?」の質問に対し、集客の施策として実施していたチャネルを選択肢として提示します。
この設問を設けることで、集客における広告の費用対効果を計測できますが、各集客チャネルの計測がしっかりしていれば、必要のない設問でもあります。
参加の理由や目的
参加の理由や目的を確認することで、参加者の課題理解することができます。
具体的な質問の例として、
「現在抱えている課題は何ですか?」「解決したい優先順位の高い項目を教えてください」などの質問です。
上記質問に合わせた、自社で解決できる課題を選択肢に設けることで、どういったサービスをPRすればよいかの判断基準になります。回答内容から商談の優先順位を決定しましょう。
商品・サービスへの関心度
商品やサービスへの関心度では、顧客の検討フェーズを測定することが目的です。
「○○といったサービスにご興味はありますか?」「現在、○○という商材を比較検討しておりますか」など、具体的な購買行動に関する質問を設定します。
また、予算や競合の有無を確認できる設問を用意することで、顧客の検討状態を把握することができます。
比較検討をしている顧客であれば、商談から受注までのリードタイムが短いことがわかるため、優先的にフォローすることをおすすめします。
ウェビナーの満足度と評価
セミナー品質を数値化するための質問を設定します。
「内容のわかりやすさ」「資料の見やすさ」「質疑応答の充実度」など、具体的な評価項目を設けます。
5段階評価で満足度を測定し、改善すべき点を明確にするのです。講師の説明力や進行のテンポなども評価対象です。
数値目標を設定し、継続的な改善を進めましょう。
ウェビナーの改善点と今後のテーマ
次回開催に向けた具体的な改善点を収集します。
「今回のセミナーで改善すべき点」「今後取り上げてほしいテーマ」などの質問を設定します。
参加者の関心が高いテーマを把握し、次回の企画に活用できます。
参加者の声を反映し、満足度80点以上を目指しましょう。
改善要望の優先順位付けにより、投資対効果の高い改善が実現できるのです。
ウェビナーアンケートを実施する際のポイント
アンケートの回答率を向上させるための重要なポイントを4つまとめました。
- 選択回答と記述回答の両方を用意する
- 不満な点や疑問点を重視して質問にいれる
- 商談の希望有無をアンケートに追加
- ウェビナー中にアンケートの説明+案内を送る
以下で詳しく解説します。
選択回答と記述回答の両方を用意する
アンケートの回答方法としては、大きく分けて選択式と記述式の2つがあります。選択式の質問は回答の負担を減らし、記述式の質問は詳細な意見を収集できます。
例えば、「セミナーの満足度」は5段階評価で聞き、「特に印象に残った内容」は自由記述で設問を用意することで、定量・定性の情報を収集することができます。
回答データの分析精度が向上し、より正確な意思決定が可能です。
ウェビナーの不満な点や疑問点を確認する質問を入れる
参加者の不満や疑問は、サービス改善の重要な手がかりとなります。
「わかりにくかった点」「説明が不十分だった箇所」など、具体的な改善点を確かめることができます。
「今回のセミナーで物足りなかった点」の質問で、具体的な改善点を確認します。
疑問点から、顧客のニーズ課題も確認することができ、継続したウェビナーの品質改善が見込めます。
商談の希望有無をアンケートに追加
営業活動につなげるための質問は必須項目です。
個別面談の案内をした上で、「個別相談の希望」のような、具体的なアクションにつながる質問を設定することで、商談の優先順位付けに活用します。
商談希望の項目以外に、「検討状況」や「導入予定時期」を確認することで、営業フォロー対象か否かの確認もできます。
ウェビナー中にアンケートの説明+案内を送る
アンケート回答率を上げるには、事前の案内が重要です。ウェビナーの冒頭でアンケートの告知と回答者への特典を説明し、終了前に再度、アナウンスします。
「セミナー改善のため」「よりよい情報提供のため」など、アンケートを取る目的を伝えます。
アンケートのURLはチャット機能で共有し、すぐに回答できるようにします。
アンケートを告知をする際に、回答者特典も用意することで、より回答率が高まります。
ウェビナーアンケートを作成する際の注意点
アンケートの質を高めるための注意点を3つ解説します。
- 質問内容をわかりやすくにする
- 回答を誘導するような質問を作成しない
- 質問数を多くしない
実践的な注意点を見ていきましょう。
質問内容をわかりやすくにする
質問は簡潔で明確な表現を心がけます。
専門用語や曖昧な表現を避け、誰でも理解できる言葉を選びます。
「ウェビナーの構成はいかがでしたか?」ではなく「内容の順序はわかりやすかったですか?」と質問を設定する方が、回答しやすくなります。
また、質問の意図が伝わるように、必要に応じて補足説明を加えることをおすすめしますが、一つの質問を30文字程度で表現しましょう。
回答を誘導するような質問を作成しない
中立的な立場で質問を設計するのが重要です。
「とてもよかったと思いませんか?」のような誘導的な表現は避けます。
「セミナーの評価」を聞く際は、よい評価も悪い評価も選べる選択肢を用意します。
回答者が自由に意見を述べられる環境を整えます。
公平な評価を得られる質問を設計しましょう。
正確な顧客の声を集めると、的確な改善策の立案につながります。
質問数を多くしない
回答者の負担を考慮し、質問数は必要最小限にします。
3分以内で回答できる量を目安に、優先度の高い質問を選ぶことをおすすめします。
基本情報と満足度評価、改善点など、重要な項目に絞って質問します。
類似した質問は統合して回答の負担を減らします。
ウェビナーアンケートの回答率を上げるポイント3選
アンケートの回答率を向上させる方法を3つ紹介します。
- アンケート回答への手間・面倒を極力下げる
- アンケート回収のタイミング・アナウンスを工夫する
- 回答者への特典を付ける
次項で詳しく説明します。
アンケート回答への手間・面倒を極力下げる
アンケートの回答率向上は手間の削減から始まります。
たとえば、入力必須項目を最小限に抑え、選択式の質問を中心に構成することで回答の負担を削減できます。
また、質問数も10個以下に設定することで、回答率を向上することが可能です。
アンケート回収のタイミング・アナウンスを工夫する
タイミングとアナウンスは回答率を左右する重要な要素です。
ウェビナー開始前(オープニング)の告知と終了直前にアンケートの回答を促します。
告知をしっかりすることで、アンケート回答率を引き上げることができます。
アンケート回答者への特典を付ける
特典の提供は回答率を向上させる効果的な方法です。
アンケート回答者へセミナー資料を送付することで、価値のある情報を特典として用意します。
「アンケートにお答えいただいた方に、本日の講演資料を進呈します」と案内します。
近年では、この特典なしでは、アンケートに回答してくれる方が少なくなってきておりますので、
セミナーの資料を送付するような、簡単に実施できる特典は積極的に行いましょう。
まとめ
ウェビナーアンケートは、セミナーの品質改善、顧客理解、フォローアップの3つの目的で活用される重要なマーケティングツールです。
質問項目は、参加者の基本情報や認知経路、参加目的、商品への関心度、満足度評価など、幅広く設計します。実施の際は選択回答と記述回答を組み合わせ、回答時間を5分以内に抑えることがポイントです。
また、終了直後の回答促進やリマインド送信、資料提供などの特典付与により回答率を高められます。質問は分かりやすく中立的な表現を使用し、数は15個以内に抑えることで、質の高い回答を得られます。
セミナーのアンケートをうまく活用しましょう。