【BtoB企業向け】SEO対策におけるキーワード選定のやり方とキーワードの探し方とは?
「BtoB向けのキーワード選定って、どうすればいいんだろう?」
「一般的なSEO手法では、なかなか成果が出ないんだけど…」
そう悩んでいる担当者も多いのではないでしょうか。
BtoB企業におけるキーワード選定は、顧客の購買行動や意思決定プロセスを深く理解する点が重要なのです。
この記事では、BtoB企業特有のキーワード選定戦略や、効果的なポイントについて詳しく解説します。
マーケティング担当者の方はもちろん、自社のWebマーケティングを強化したいと考えている担当者の方も、ぜひ参考にしていただきたい内容です。
BtoB企業のキーワード選定で重要なポイント
BtoB企業のキーワード選定では、業界特有の専門用語や技術用語を活用しつつ、具体的なニーズに対応できる複合的なキーワードを重視します。
決定権者が使用しそうな言葉や、競合他社との差別化を図れるキーワードを見つける点が重要です。
また、顧客の課題解決に関連し、商談や見積もり依頼につながりやすい意図を持つキーワードを選ぶと、自社の強みや提供価値に合致した効果的なSEO戦略を構築できます。
検索ボリュームよりCV獲得ができるか
BtoB企業のキーワード選定では、検索ボリュームよりもCV獲得の可能性を重視する点が必要です。
BtoB市場は専門性が高く、ターゲットとなる企業や意思決定者が限定されるため、検索ボリュームが小さくても質の高いリードを獲得できる可能性があります。
たとえば「企業向けクラウドストレージ」よりも「大容量データ共有セキュリティ対策」というキーワードの方が、具体的な課題を抱えた潜在顧客にリーチできる可能性が高くなります。
また、キーワードを2語や3語を使った複合キーワードを活用すると、具体的なニーズを持つ見込み客にアプローチできます。
キーワードの検索意図を理解し、その背景にある課題や目的に合致したコンテンツを提供することが、CVにつながりやすいでしょう。
BtoBビジネスにおけるキーワードの特徴
BtoBビジネスのキーワードには、BtoCとは異なる特徴があります。
特徴を理解すると、効果的なSEO戦略を立てられます。
- BtoCと比較して検索ボリュームが少ない
- 検索ボリューム0でもCVする
それでは、詳しく解説していきます。
BtoCと比較して検索ボリュームが少ない
BtoB企業におけるキーワードの特徴として、全体のキーワード数や検索ボリュームが少ない点があげられます。
BtoB企業では、BtoC企業に比べて対象となる検索ユーザーが少ないケースが多いです。
そのため、全体のキーワード数や検索ボリュームが少なくなってしまう傾向にあります。
キーワード数や検索ボリュームが少ないので、多くのPVを求めるのは難しいでしょう。
ただ、PVが取れないからといって、SEO対策をやっても効果が出ないというわけではありません。
BtoB企業の場合、1件あたりのCVで発生するLTVが大きくなります。
そのため、何十万PV数も必要としないケースが多いので、十分に成果を出すのは可能でしょう。
検索ボリューム0でもCVする
BtoBビジネスでは、検索エンジンに表示される検索ボリュームが0でも、実際にはCVが発生することがあります。
BtoB特有の専門的なキーワードや新しい技術用語などが、検索エンジンのデータに反映されていないケースが多いためです。
たとえば「産業用IoTプラットフォーム構築」というキーワードは、検索ボリュームが表示されなくても、実際に検索され、CVにつながる可能性があります。
また、BtoBの意思決定者は、特定の問題解決を求めて検索することが多いです。
検索ボリュームが低くても、具体的な課題に対応したコンテンツを提供し、高いCVにつながる可能性があります。
検索ボリュームだけでなく、ビジネス目標やターゲット顧客のニーズを考慮してキーワードを選定しましょう。
BtoB企業がキーワード選定をするポイント
BtoB企業がキーワード選定を効果的におこなうためには、以下のポイントを押さえるのが重要です。
以下のポイントを理解しておくと、戦略的なキーワード選定が可能になります。
- ターゲット設定・カスタマージャーニーマップを作る
- CVポイントを設定する
- キーワード毎にCVさせるポイントを決める
- CVしやすいキーワードから優先度をつける
- 「課題解決型」のキーワードから選ぶ
それでは、各ポイントを詳しく解説していきます。
ターゲット設定・カスタマージャーニーマップを作る
BtoB企業のキーワード選定では、まずターゲットを明確に設定し、カスタマージャーニーマップを作成する点が重要です。
ターゲット設定では、理想の顧客像を具体的に描き出し、その顧客が抱える課題や目標を明確にします。
カスタマージャーニーマップは、顧客が商品やサービスを認知してから購入に至るまでの過程を可視化したものです。
たとえば「問題認識」→「情報収集」→「比較検討」→「決定」→「購入後」といった段階を設定します。
カスタマージャーニーマップを作成すると、各段階で顧客が使用しそうなキーワードを予測し、効果的に選定できます。
CVポイントを設定する
次に、Webサイト上でどのような行動をコンバージョンとするかを明確に設定します。
BtoB企業の場合、一般的なコンバージョンポイントとしては、資料請求、お問い合わせ、無料相談の申し込みなどがあげられます。
たとえば「ホワイトペーパーのダウンロード」や「デモ依頼」なども、有効なCVポイントとなるでしょう。
CVポイントを明確にすると、キーワード選定の際に、そのCVにつながりやすいキーワードを優先的に選べられます。
キーワード毎にCVさせるポイントを決める
各キーワードに対して、どのCVポイントに誘導するかを決定します。
カスタマージャーニーマップと密接に関連しており、顧客の検索意図に合わせて適切なCVポイントを設定します。
たとえば「製品比較」というキーワードであれば、「無料相談」や「資料請求」へ、「価格」というキーワードであれば「お見積り依頼」へ誘導するなどです。
キーワードごとにCVポイントを決めると、ユーザーの検索意図に沿ったコンテンツを提供し、CVにつなげやすくなります。
CVしやすいキーワードから優先度をつける
すべてのキーワードを同時に対策するのは難しいため、CVしやすいキーワードから優先的に取り組むのが効果的です。
CVしやすいキーワードとは、購買意欲が高いユーザーが使用しそうなキーワードを指します。
たとえば「製品名 導入事例」や「サービス名 料金」などのキーワードは、具体的な情報を求めている可能性が高く、CVにつながりやすいでしょう。
優先度を付けると、限られたリソースを効率的に活用し、早期に成果を出せます。
「課題解決型」のキーワードから選ぶ
BtoB企業のターゲットは、具体的な課題を抱えているので、課題解決型のキーワードを選ぶことが効果的です。
「コスト削減方法」「業務効率化ツール」「セキュリティ強化対策」などのキーワードは、具体的な課題に対する解決策を求めているユーザーにアプローチできます。
課題解決型のキーワードを使用すると、自社の製品やサービスが提供する価値を直接的に訴求でき、CVにつながりやすくなります。
BtoB企業がキーワードを探すコツ
効果的なキーワード選定のためには、顧客の声や行動を直接反映したキーワードを見つける点が重要です。
以下に、BtoB企業がキーワードを探すための具体的なコツを紹介します。
- お問い合わせフォームの内容
- 商談時の潜在顧客の生の声
- カスタマーサポートからの声
- 受注・失注理由
- 顧客アンケート
- セミナー・ウェビナーのQ&A
- 自社/競合他社の導入事例コンテンツ
- SNSのコメント
それでは、各コツについて詳しく解説していきます。
お問い合わせフォームの内容
お問い合わせフォームに記載される内容は、顧客の関心事や疑問点を直接反映しています。
フォームの内容を分析すると、潜在顧客が使用しそうなキーワードを見つけられるでしょう。
たとえば「導入にかかる期間」や「他社製品との互換性」といった質問が多い場合、これらをキーワードに含めたコンテンツを作成すると、同様の疑問を持つ潜在顧客にリーチできる可能性が高まります。
定期的にお問い合わせ内容を確認し、頻出するキーワードや表現をリストアップするのをおすすめします。
商談時の潜在顧客の生の声
営業担当者が商談時に聞く潜在顧客の生の声は、貴重なキーワードソースとなります。
潜在顧客が使用する専門用語や、製品・サービスに対する具体的な要望などが、キーワードのヒントになります。
たとえば「リアルタイムデータ分析」や「クラウド連携機能」といった具体的なニーズが頻出する場合、キーワードとして活用できます。
営業担当者と定期的に情報共有の場を設け、潜在顧客の声を集約することが効果的です。
カスタマーサポートからの声
カスタマーサポート部門は、既存顧客の課題や疑問点を直接聞く機会が多いため、有益なキーワードのソースとなります。
よくある質問や問い合わせ内容を分析すると、潜在顧客も同様の関心を持っている可能性が高いキーワードを見つけられます。
たとえば「エラーコード対処法」や「アップデート手順」といった具体的なサポート内容がキーワードのヒントです。
カスタマーサポート部門と定期的に情報交換をおこない、頻出する問い合わせ内容をキーワードリストに反映させましょう。
受注・失注理由
受注や失注の理由の分析は、顧客が製品やサービスを選ぶ際に重視するポイントを把握できます。
受注・失注理由は、そのまま効果的なキーワードになる可能性が高いです。
たとえば「コスト削減効果」が受注の決め手になるのが多い場合「コスト削減 ソリューション」といったキーワードが有効かもしれません。
逆に「導入の複雑さ」が失注理由として多い場合は、「簡単導入 システム」などのキーワードで差別化を図れる可能性があります。
顧客アンケート
定期的に実施する顧客アンケートは、顧客のニーズや満足度を直接知るための重要な手段です。
アンケートの自由記述欄などに記載される顧客の言葉は、効果的なキーワードのヒントになります。
たとえば「使いやすさ」や「カスタマイズ性」といった点が高評価の場合、これらをキーワードに含めたコンテンツを作成すると、同様のニーズを持つ潜在顧客にアピールできます。
アンケート結果を定期的に分析し、頻出するキーワードや表現をリストアップするのをおすすめです。
セミナー・ウェビナーのQ&A
セミナーやウェビナーで参加者から寄せられる質問は、業界の最新トレンドや顧客の関心事を反映しています。
Q&Aを分析すると、タイムリーで効果的なキーワードを見つけられるでしょう。
たとえば「AI活用事例」や「データセキュリティ対策」といった質問が多い場合、キーワードとして活用し、関連コンテンツを作成し、同様の関心を持つ潜在顧客にリーチできる可能性が高まります。
セミナー・ウェビナー後は必ず質問内容を整理し、キーワード選定に活用しましょう。
自社/競合他社の導入事例コンテンツ
自社や競合他社の導入事例コンテンツは、実際に製品やサービスを利用している顧客の声が反映されているため、効果的なキーワードのソースとなります。
特に、導入の背景や課題、解決方法などに使用されている表現は、潜在顧客も使用する可能性が高いキーワードです。
「業務効率化」や「コスト削減率」といった具体的な成果に関する表現は、効果的なキーワードになる可能性があります。
定期的に自社および競合他社の導入事例を確認し、使用されている表現やキーワードをリストアップしましょう。
SNSのコメント
XやYouTubeなどのSNSで、自社や業界に関連するコメントを分析すると、顧客の生の声を収集できます。
顧客が実際に使用している言葉や表現が含まれているため、効果的なキーワードのヒントになります。
YouTubeの動画コメント欄では、製品デモや解説動画に対する視聴者の反応から、具体的なニーズや疑問点を把握できるでしょう。
Xでは、業界のハッシュタグを追跡することで、リアルタイムのトレンドや関心事を見出せます。
定期的にSNSのモニタリングを行い、頻出するキーワードや表現をリストアップするのをおすすめします。
まとめ
BtoB企業のキーワード選定では、検索ボリュームよりもCV獲得の可能性を重視するのが重要です。
ターゲット設定やカスタマージャーニーマップの作成、CVポイントの明確化など、戦略的なアプローチが求められます。
また、お問い合わせ内容や商談時の声、SNSのコメントなど、顧客の生の声を反映したキーワードを探すのが効果的です。
上記の方法を組み合わせることで、より質の高いリードを獲得し、ビジネス成果につなげられるでしょう。
キーワード選定に悩んだ際は、貴社にご相談いただけると、的確なアドバイスができます。